Ashes to Ashes

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小川哲夢は、家族思いの優しい少年だったが、両親の不和や小学校でのいじめが原因で、内にこもりがちだった。しかし、ある時両親が経営する動物プロが購入した仔ゾウ・ランディと出会い、その神秘的な力に触れ次第に心を開いていく。環境と天賦の才能により、ゾウの言葉を理解できるほどの資質に恵まれた哲夢は、日本人初の象使いを目指し、タイのゾウ訓練センターへ留学する。
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★★

脚本が「てるてる家族」の大森寿美男。音楽、坂本龍一。主演、「誰も知らない」でカンヌ主演男優賞の柳楽優弥。内容は、動物と少年の交流を描いた感動もの。・・・ということは、アレだ、わりと地味だがジーンとくるエピソードが、適度に複雑に絡み合って盛り上がり、アジアっぽい劇伴音楽にあわせて、目の力が鋭い少年の主人公と彼を取り巻く人々の感動物語を安心して見られるんじゃないかと。ちょうどこっちも、そういう素直に泣ける感動物を見たい気分なので、渡りに船と観に行ったのだった。

だがだ、途中寝ちゃったかもしれないのだ。寝たというより、ぼや〜んとして意識が映画から離れていたと言った方が正確だが。

うぐぐ・・・どうしてかなあ、疲れてたかなあ、こっちは「泣くぞ、泣いてやるぞ」って気分で望んだのに・・・。

これを言うと酷かもしれないが、問題は柳楽君だったのかも、というか彼を素材にした演出の人たちかもと思う。演技が未熟なのだ。セリフは棒読みだし、表情がとってつけたような印象だったし、象使いになって日本に帰ってきた後、象のショーをするのだが、他の4人のタイ人象使いたちは単独でやっていたのに、彼だけアシスタントがいたし、それにクライマックスの事故のときの顔とか。

柳楽君はまだまだ演技はできないのである。いや、演技者として才能があるかどうかも分からないのだ。だが「誰も知らない」が示すように、彼は絵にはなるのだ。何も特に表情を作らなくてもよく、観客が自然に彼が演じる人物の内面を解釈し読み取るようになる。そういう稀有な素材なのだと思うのだ。よって、もっと成長したときは別として、今の柳楽には演技をさせてはいけなくて、作り手は彼に自然に振舞うようにさせていればよく、いいと思うところを撮影し編集し、映画にすればいいと。

この映画で、そのアプローチが少しだけでもうまく機能していたのが、序盤の学校でいじめにあっているところとかだったかもしれない。タイに行ってからも少しはあったかもしれない。だが象使いになって日本に帰ってきてからは、そのアプローチが消え、彼に演技を求めてしまい、同時に急につまらなくなってしまう。極めつけが、事故のシーン。その瞬間の表情を演じさせなくてもいいのに。そもそも、その瞬間の顔を映画で映さなくてもいいのに。原作がそれなりに感動できるようになっているのだから、むしろ映画は少し離れて柳楽と象と家族たちを描いてくれればよかったのではないかと思うのでした。

星になった少年@映画生活
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