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「下妻物語」

下妻が地名とは知らず、「下妻物語」と聞いて、「妻物語(wife stories)」の下ネタものかと思いました(おい!
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例のごとくgooでの作品紹介からあらすじの借用。

レースのパラソルにボンネット、田んぼのど真ん中というロケーションを無視して歩く女子ひとり。彼女の名前は竜ケ崎桃子(深田恭子)。生き甲斐はひらひらフリフリのロリータなお洋服を着ること。だから、茨城県は下妻から、片道3時間かけて聖地・代官山のショップに通うことも厭わない。でも、お買い物には先立つものが必要だ。そこで目をつけたのが、父親(宮迫博之)のかつての商売の遺物、自宅に眠るブランド品のバッタ物。これを売りさばこうと目論む桃子の前に表れたのは、ばりばりヤンキーのイチゴ(土屋アンナ)だった…。

***

以降、ロココ時代のフランスの世界に浸ってひたすら自分の好きな行き方を進む桃子と、熱血ヤンキーのイチゴとの友情が描かれていく。こういう異質な二人が知り合って、いろいろなエピソードがつながっていき友情の絆が生まれていく(そして互いに良き方向に変化していく)、というパターンは昔から男同士の友情で描かれ、すでにありきたりのパターンになっていた。ありきたりだからダメというわけではなく、その世界にどっぷり嵌れれば、大好きな映画になるし、嵌れなければ最低映画となってしまう。そして嵌れるかどうかの鍵が、友情を育てる二人が魅力あるキャラかどうかなのだと思う。二人に魅力がないと、すべての言動がバカっぽく見え、見てるほうは一気に醒めてしまうのであり、キャラの魅力の出し方がこの手の映画のキモとなっている。

その点、この映画の二人は実に魅力的だ。二人とも基本的にバカなので、描き方次第では、「バカバカしくて見てられない」となってしまうのだが、そこをそう見せないところが(というか、二人のバカ具合が魅力的と感ずるようになるところが)上手いのだ。それは、積み重ねられるエピソードの面白さ、ギャグや小ネタやセリフの質、役者の演技、演出家の演技指導、編集のテンポ、撮影の画質、音響や音楽の使い方など、ありとあらゆる部分が重なって得られるものであり、結局、作り手が「上手い!」の一言で済んでしまうことであるが、その「上手さ」の度合いが群を抜いてる映画だ。

タイトルバックからして疾走感がバカカッコよく、そのまま行くかと思いきや、下妻の風景でどーん田舎風景に落とされ、主人公の自己紹介を兼ねた語りが始まる。アニメも混ざるし、キメのシーンもきちんと決まり、笑いのツボも押さえて最後まで楽しめる。なにより、イチゴ役の土屋アンナが非常に魅力的だった。ヤンキーになる前のいじめられっ子のところなど、可愛らしすぎ。ふらりと劇場に入ってふらりと選んで見てみたら、とんだ拾い物でした。もう一回劇場で見ようと思っていたら、いつのまにか終わってた(泣)。DVDが出たら必ず買うと思います。

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