
★★
優しいだけの男は女に逃げられるのであり、シュガーだけでなくスパイスも必要という、言い古されたことだけど、割と僕のような人間にとっては耳の痛い、そして、それゆえ興味をそそられるストーリー展開だったのだが、いくつか阻害要因が重なって、途中からあくびが出てしまった。
第一に、柳楽優弥の演技が素人っぽすぎる。大事なナレーションが、本当に台詞を理解しているのかと思わせるような不安定さ。「誰も知らない」の時は、監督があえて演技をさせないで、自然な振る舞いを撮影し、切り取っていたので、迫真性が増していたのだが、その方法論を取らない監督の場合、柳楽は学芸会レベルの役者になってしまうのではないか。「星になった少年」でも、演技はまだまだ未熟だったと思う。
第二にコメディ部分が滑りすぎる。序盤のエッチ・エピソードなど笑いを取ろうとしていたのだろうか?その割りには笑えなかったのだが。(大泉洋のガソリンスタンド所長は良かったんだけどね)。
そして第三が、恋愛の切なさをしっとりと描こうとしている部分、若者のある種、おろかな行動を共感を持って描こうとしている部分、グランマの人生を描こうとしている部分の長さ配分やリズムがどうもずれていると思わせる編集。特に中盤。
この3つとも演出・監督の問題と思います。
